カニの種類と特徴【味は？何向きのカニか？】

毛ガニ、タラバガニ、ズワイガニ、花咲ガニ

カニの代表的な種類は、毛ガニ、タラバガニ、ズワイガニの3種類です。

姿形は知っていても、特徴、味や旨味がどう違うかまでは、よほどのカニ好きでなければ知りません。

カニ通販で注文する前に、食べ方などから購入目的に合っているかをチェックしてください。

毛ガニはタラバガニ、ズワイガニに比べると、身の量が少ないので家族団らんでお腹いっぱい食べるには向いていません。

毛ガに大きさは8cm〜最大12cm位です。全体が短い剛毛覆われ、色は淡赤褐です。殻はあまり硬くなくて、脚は太く5対で合計10本です。

毛ガニは小さくて食べられる部分が少ない分だけ、身には独特の甘みがあります。カニ味噌の量は多く、北海道を代表するカニです。

食べ方は、カニ身の旨みを楽しみながら、濃厚なカニ味噌を味わいながら食べます。

北海道で獲れた毛ガニは、流氷の海でプランクトンや小魚、貝、昆布などを食べて育ちます。カニ身とカニ味噌の深い独特の甘みが舌に伝わります。

毛ガニはカニ味噌好きには、絶対に外せないカニです。

タラバガニは3種類のなかで、身がタップリと一番詰まっていて、満足感が一番あります。

とても大きなカニで甲殻だけで25cm位あり、脚を広げると最大で1mを超えます。色は暗紫色で、茹で上げるとよく知られている赤橙色に変化します。脚は太く4対8本です。

脚は太く身は引き締まっていて、食べやすく家族団らんでワイワイとお腹いっぱい食べるのに、最も適した食べ応えのあるカニです。

身の味はカニ好きに言わせると少し淡白ですが、それでも十分にカニとしての味わいを楽しめます。タラバガ二には、カニ味噌はほとんどなく、食べません。

日本で売られているタラバガニの主なる産地は北海道とロシア産です。繋がった環境の海で育つので、味に差はありません。

国内ではタラバガニのメスは捕獲が禁じられています。しかし、販売だけは出来るのでロシア産のメス「子持ちタラバ」が、少ない流通量で輸入されています。

タラバガ二は北海道、ロシア産以外にも、北太平洋(オホーツク海、ベーリング海)やアラスカ沿岸、アルゼンチン、チリなど広い範囲に渡り生息しています。

タラバガ二はアブラガニによく似ています。以前、アブラガニをタラバガニと偽装したことが問題になりました。

ズワイガニの一番の特徴は、身にカニ独特の甘みがあることです。カニ独特の甘みは、3種類のカニの中でNo.1です。

大きさがオスとメスでは違い、オスの甲殻は14cmでメスは7cm位で、オスの大きいものは脚を広げると70cm位あり、タラバに次ぐ大きさがあります。色は暗赤色で、脚は細く5対10本あります。日本海、オホーツク海、北太平洋、カナダ、ベーリング海域にまで広い海域に生息しています。

脚がタラバのように太くなく、身も柔らかく締まっていないので、ムシャムシャとパク付くタイプではありません。

ズワイには濃厚なカニ味噌があり、その味は毛ガニには及びませんが十分に楽しめます。

ズワイガニには本ズワイガニ、大ズワイガニ、紅ズワイガニがありますが、最も高品質なのは本ズワイガニで「松葉ガニ」や「越前ガニ」も、これに当たります。ズワイガニは水揚げした場所で名前が付くので、必ずしもブランドガニが美味しいとは言えません。

一方で紅ズワイガニは少し小さく最もグレードが低く、缶詰などの加工品や激安ガニの商材に使われます。香港でブランド化されている香住ガニは、紅ズワイガニのことで品質的にはグレードが高いとはいえません。

また、ズワイガニのなかにオオズワイガニ(バルダイ)と、呼ばれる種類のものあって、これはズワイのなかでも、甘みが強く身入りもいいのでカニしゃぶなどの鍋物によく使われます。

高品質なズワイでも脚が折れていることがありますが、これは茹で上げるときに元気が良いタラバは自らか脚を切り離す性質によるもので、品質には関係ありません。むしろ、元気が良かった証拠です。

その他に食されるカニとして、花咲ガニがあります。花咲ガニはタラバガニの近縁ですが、分類としては、カニには属さずヤドカリに分類されます。

身の味は油分が多いことから、かなり濃厚で、これを好むカニ好きも多くいますが、一方で大味との声もあり好みの分かれます。脚の肉が太く身入りがいいのも特徴です。

北海道のご当地グルメとして有名な「鉄砲汁」のなかでも、特に有名なのは根室市の花咲港で水揚げされた花咲ガニを使った鉄砲汁です。

また、花咲ガニの名前は、この根室市の花咲港が由来とも言われいます。02