カニ通販で買ったズワイガニやタラバガニの甲羅や足に、”黒い粒”が付いていることがあります。
”黒い粒”の意味を知らないと、「気持ち悪い!」、なかには「不良品!」と思う人もいます。
”黒い粒”は見た目として、気持ちがいいものではありません。しかし、不良品でもハズレ品でも運が悪いワケでもありません。
無害なので安心してください!!
”黒い粒”は美味しいカニの証拠とも言われ、カニを選ぶ時のひとつのキーポイントとも言われています。・・ただ、それを裏付ける明らかな証拠や根拠が無く俗説のようです。
”黒い粒”が美味しいワケは、カニの脱皮に関係
”黒い粒”の正体は、寄生虫『カニビル』の卵の殻です。カニビル付いていると「美味しいカニの証拠」と言われる理由には、カニの脱皮が深く関係しています。
”黒い粒”は寄生虫の『カニビル』でも無害
寄生虫と聞くと、カニ身に入り込んで寄生しているようなイメージですが、まったくの無害です。
しかし、寄生虫のカニビル無害でカニ身に寄生したり、栄養分を吸ったりカニ身の中に入ったりはしません。
カニビルは10cmぐらいの細長い体型で、カニではなく魚類の体液を栄養分とします。
カニビルは海底に生息していて、卵を産み付ける場所がありません。卵を産み付ける場所として一時的に、カニの甲羅を借りているだけで、卵を産み付けるとすぐに離れて居なくなります。
カニはカニビルにとって寄生する対象ではなく、まったく無害なので安心してください。
「美味しいカニの証拠」と言われる理由
カニの甲羅に”黒い粒(カニビルの卵)”がたくさん付いていると、「美味しい」といわれるのはカニの脱皮が関係しています。
脱皮から時間が経っているから?
カニは脱皮して新しい甲羅を作るときに身が痩せてしまいます。甲羅に”黒い粒(カニビルの卵)”が付いているほど、脱皮から時間が経っていて身入りがいいという推測です。
しかし、美味しいカニに必ず”黒い粒(カニビルの卵)”が付いているかと言えば、必ずしもそうではありません。
ズワイガニの場合、漁業解禁期間が数ヶ月空くこともあります。ライフサイクルが短いカニビルがこの間に産卵をすることもあり、脱皮から時間が経っていないこともあります。つまり、信頼性が低く、絶対の目安にはなりません。
日本海産のカニ?
カニビルは主に日本海に生息しているので、日本海産のカニの証拠だと言う流通業者もいます。しかし、カニビルの生態についての研究は進んでおらず、日本海以外にも生息する説もあります。
どちらも、”黒い粒(カニビルの卵)”がたくさん付いていると、「美味しい」といわれる決定的な証拠とは言えません。
販売業者が流した”噂”?
”黒い粒(カニビルの卵)”が付いていると「美味しい」と決定的な証拠ないのに、なぜそう言われるようなったのか?
一説には、”黒い粒(カニビルの卵)”が付いているイメージの悪さを払拭するために、カニの流通業者が流した”噂”という説もあります。しかし、これも確かな証拠があるわけではありません。
黒い粒(カニビルの卵)の取り方
カニの甲羅や足に付いている黒い粒(カニビルの卵)は、ほとんどが孵化した後の卵の殻です。
誤って口に入っても何の害もありません。
黒い粒は気持ち悪い!という場合は、タワシなどで強く擦ると比較的簡単に取れます。
黒い粒(カニビルの卵)付きで「お鍋」に入れても大丈夫
カニ通販で、ボイルして売られている場合、急速冷凍や茹でる過程で、多くが取れてしまったり死滅しています。
黒い粒(カニビルの卵)が付いたまま、カニしゃぶなど「お鍋」に入れて大丈夫です。前に書いたように、無害なので黒い粒(カニビルの卵)を食べても大丈夫です。
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