カニの数え方に「匹(ぴき・ひき)」「杯(ぱい)」「尾(び)」があり、通販サイトでは「肩」「脚」や「グラムなどの重量」の表示もあります。
数え方についての使い分けと違いを解説します。
カニの数え方「匹」「杯」の違い
『生きているカニ』は「匹」で、加工や調理された『食用・商品』では「杯」「尾」と数えます。
海岸や岩場で生きていると「匹」、鮮魚店やカニ通販で扱われ生きていないと「杯」「尾」で数えます。
カニ通販業界に統一ルールはなく「杯」「尾」が混在して使われています。「松葉ガニ」「隠岐松葉ガニ」で有名な鳥取県では「枚」と数えます。「一盃」「一つ」「一個」と数える地域もあります。
「杯」と数える諸説
「杯」という数え方の起源には諸説があり、有力なの2説です。
●第1の説:江戸時代は大量に漁獲でき、漁師が秣桶(まぐさおけ:馬や牛の飼料を入れた)単位で取引をしていて、桶を「杯」と数えた名残で「杯」と数えた。
●第2の説:漢字から説で、「杯」は水などを貯める「かめ型の容器」を意味する漢字。カニの甲羅(胴)の形が「杯」似ていた。
現在、第2の説「漢字から説」が有力です。
新聞社の「匹」「杯」表記論争
2016年カニの発競り(鳥取県・松葉ガニ)を報道した各新聞社(電信版記事)の表記違いが論争になりました。
「一匹」が朝日、読売、産経で、「一杯」が毎日、日経。鳥取県の市場関係者が使う「一枚」の表記は一社もありませんでした。
2019年の発競りでは、朝日、読売、毎日、日経、NHKが「一匹」と表記、「一杯」ありませんでした。
正しい日本語を使う責任がある報道機関も、生きているカニは一匹の表記で統一されました。
カニの脚「数え方」
カニ通販はズワイガニやタラバガニを食べやすいように、甲羅を外して片側の肩と脚だけにしたものが販売されています。これは「一肩(ひとかた)」と数えます。
「一肩」は片側(半身)で、二肩でカニ1尾(杯)分です。タラバやズワイなどが通販や店頭で販売される時によくある数え方です。
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